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バッハ 管弦楽組曲第2番 [曲目解説]

ヨハン・ゼバスチャン・バッハ Johann Sebastian Bach (1685-1750)
 管弦楽組曲第2番ロ短調 BWV1067
 Ouverture (Orchestral Suite) h-moll
成立:1738/39 ライプツィヒ
オリジナル編成:Flauto traverso、2Violin、Viola、Continuo
NTコネクション編曲版(藤原)
 フラウトトラヴェルソ:丸杉俊彦 バロックオーボエ:藤原 満
 ヴィオラダガンバ:白澤亨 チェンバロ:安岡厚子、笠原恒則

現在「管弦楽組曲」(フランス語で"Suite pour orchestre")として知られる
器楽合奏のための組曲は、作曲当時冒頭楽章の呼称の「序曲」("Ouverture”)
と呼ばれていた。フランスバロック音楽ではバレエやオペラの器楽部分を抜粋して
「組曲」("Suite")とし、器楽のみで演奏する習慣があり、17世紀後半には
ドイツにも広まった。この曲を含めバッハの「序曲」は、この形式を採用した
フランス風の器楽合奏である。

4曲ある管弦楽組曲のうちこの曲は「第2番」となっているが、実際には最後に
作曲されたもので、1739年ライプツィヒで初演されたと推測されている。

第1曲 序曲 Ouvertüre
 フランス風序曲の定型の緩い4拍子ー速い2拍子ー緩い3拍子の3部構成、急の部分はフーガ名人バッハのお手のもの。緩い3拍子に戻るのはフランス風序曲の常識をはずしたバッハのアイデア。
第2曲 ロンド Rondeau
 2分の2拍子の中庸な舞曲
第3曲 サラバンド Sarabande
 4分の3拍子のゆっくりしたもの悲しい舞曲
第4曲 ブーレ I, II Bourée I, II
 4分の2拍子の快速な舞曲
第5曲 ポロネーズ, ドゥーブル Polonaise, Double
 4分の3拍子のポーランド風舞曲、ドゥーブルはその変奏
第6曲 メヌエット Menuet
 4分の3拍子の優雅な舞曲
第7曲 バディネリ Badinerie
 4分の2拍子の快速な締めの曲。「冗談」の意味