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ファッシュ 4重奏ソナタ [曲目解説]

ヨハン・フリードリヒ・ファッシュ Johann Friedrich Fasch (1688-1758)
 4重奏ソナタ ト長調
 Sonata à quattro, FaWV N:G1
成立:1740年頃
オリジナル編成:Flauto traverso、2Violetta、Cembalo
NTコネクション編成:
 フラウトトラヴェルソ:丸杉俊彦
 チェンバロ:安岡厚子、笠原恒則
 ヴィオラダガンバ:白澤亨

ファッシュはJ.S.バッハとほぼ同時期のドイツの作曲家。
ライプツィヒの聖トマス教会附属学校で音楽を学び、テレマンが創設した
コレギウム・ムジクム(直訳すれば音楽仲間)にも参加。ヴァイオリニストでもあり、
その後ツェルプストZerbstの宮廷楽長を長く勤めた。コレギウム・ムジクムでは、
ハイニフェンと同時期に在籍していた。

ファッシュの作品は当時も全く出版されなかったが、バッハが高く評価したと
言われており、オルガン曲のトリオBWV585はファッシュのトリオソナタから
編曲されたものとわかっている。

この曲は高音楽器3台と通奏低音による4重奏。高音楽器はフラウトトラヴェルソ
1本とVioletta2本の組み合わせで、高音に偏った独特の雰囲気を持っている。
Violettaパートはアルトリコーダーでも演奏できるようになっている。

オリジナル編成のViolettaは17世紀から18世紀に製作された楽器だが、数台しか
現存せず詳細はわかっていない。ニューヨーク、メトロポリタン美術館所有の楽器
今回はViolettaパートをチェンバロ2台で演奏する。


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