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ハイニヒェン トリオソナタ [曲目解説]

ヨハン・ダーフィト・ハイニヒェン Johann David Heinichen (1683-1729)
 フラウトトラヴェルソ・オーボエ・通奏低音のためのソナタ ト長調 Seibel 243 (Hwv III:8)
 Sonata à Flauto traverso, Oboa, e Basso
オリジナル編成:Flauto traverso、Oboe、Continuo
 フラウトトラヴェルソ:丸杉俊彦 バロックオーボエ:藤原 満
 ヴィオラダガンバ:白澤亨 チェンバロ:笠原恒則

ハイニヒェンはJ.S.バッハとほぼ同時期のドイツの作曲家。
ライプツィヒの聖トマス教会附属学校で音楽を学ぶ。同時期にはファッシュ、
グラウプナー(Christoph Graupner)といったドイツ後期バロック音楽の
重要な音楽家も在籍していた。
 一時は法律家を目指したが音楽の道に戻り、ヴェネチアに留学。
ケーテンの宮廷楽団で一時大バッハの同僚となり、その後45歳で亡くなるまで
ドレスデンの宮廷楽長を勤めた。このザクセン選帝侯の宮廷楽団には、
リュート奏者のヴァイス、フルート奏者のクヴァンツなど当時のヨーロッパでも
屈指の奏者が集まっていた。

大バッハはハイニヒェンのいくつかのカンタータの楽譜を所有しており、
またバロック音楽における通奏低音奏法についての重要な教科書
 「作曲における通奏低音 Der General-Bass in der Composition (1711, 1728改訂)」は、
大バッハも委託販売を行った。

この曲は、緩ー急ー緩ー急の4つの楽章を持つ当時の典型的なトリオソナタ。
フラウトトラヴェルソ、オーボエの高音楽器が、通奏低音(ヴィオラダガンバ、
チェンバロ)に支えられながら、明るい旋律を奏でる。

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